SECRET COLOR,
SEDUCTIVE COLORS



いろ、ひめやかいろ
(コアマガジン発行:2010年12月28日発売)







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本書はぬきやまがいせいの、2冊目の商業単行本になります。

…こちらのコーナーでは、単行本の中では
触れられなかった事などについて、あれこれ書いてみますので
しばらくの間お付き合い願います。



[Two Of Us]
コミックメガストアH 2009年07月号(コアマガジン刊) 初出



本作のタイトルは、ビートルズのアルバム
「レット・イット・ビー」収録曲から。

こちらの作品ではなんと、
声優さんが作中の台詞を読み上げるという
「音声ドラマ」
なるものを制作して頂きました。
上のリンクより、漫画と併せてお楽しみ下さい。

…しかしこうなると判っていたら、もっと
破廉恥きわまりない台詞を入れたのになあ、なんて。残念。


[In Your Eyes]
コミックメガストアH 2010年07月号(コアマガジン刊) 初出



こちらのタイトルは、ポーランドのプログレッシヴロック・バンド
「コラージュ」の曲名から。

本作では「金属みがき」をネタにしたんだけど
英語で「磨く」は「polish」…でPolishには「ポーランドの」
という意味もあるので、そこからの連想だったり。

だから、このバンドの作品に触れるのは
実は今回が初めてだったのだけれど
同地の画家ベクシンスキーのジャケット含めて
なかなか興味深く聴けたよ。


[Think Pink]
コミックメガストアH 2010年05月号(コアマガジン刊) 初出



この題名は、トゥインクのソロアルバムから。

トゥインクというのは、元「ピンク・フェアリーズ」のドラマーで
後には元「ピンク・フロイド」のシド・バレットと
スターズというバンドを結成するという、
何故か「ピンク」と縁の深い人。


[I Don't Like Monday]
コミックメガストアH 2009年09月号(コアマガジン刊) 初出



タイトルは、ブームタウン・ラッツの有名曲から。

漫画の中で「絆創膏」をネタにしたものだからそこから連想して、
「絆創膏」→「バンドエイド」→「ボブ・ゲルドフ」
じゃあゲルドフと言えば、「ブームタウン・ラッツ」だなと。

本来の曲名は実は「I Don't Like Mondays」なんだけど…
これは単に筆者が間違えてただけ。

…でもこの曲は連続射殺事件を起こした少女の歌らしいから
そのままじゃなくて、逆によかったか。



[Women In Uniform]
コミックメガストアH 09年12月号(コアマガジン刊) 初出



タイトルは、スカイフックスというオーストラリアのバンドの曲から。
でも世間一般的には、アイアン・メイデンによる
カバーバージョンで有名だと思う。
筆者もメイデンは、ポール・ディアノ時代だけ聴いてればいいかな。

…ただまあ漫画の内容的には「Women In Uniform」じゃなくて
「Woman In Uniforms」のが合ってるけどね。



[Kind Of Blue]
コミックメガストアH 2010年09月号(コアマガジン刊) 初出



タイトルはマイル・デイビスの名盤から。

自分はジャズとか余り詳しくないんだけど(聴いても脇の方ばっかり)
「ブルーでなんかいい題名ないかな?」
ブルーブルー…としばらく考えてたら、これが浮かんできた。

それで折角だし、いい機会だから買って聴いてみたら
さすがいいアルバムだったよ。


[Bird Of Paradise]
コミックメガストアH 2010年09月号(コアマガジン刊) 初出



タイトルは、スノーウィ・ホワイトの曲名
(同名アルバムもリリースしている)から。上のジャケは7”。

これも「白」の連想からつけただけだから
内容と殆ど関係無い。兎は出るけど極楽鳥なんか出て来ないし。

でもこれとは別に「白(KURO)]ってバンドでも
いいかなと思って検討してみたんだけど
そちらよりかは、作品の雰囲気に合致していると思う。


[He's Frank]
コミックメガストアH 2011年01月号(コアマガジン刊) 初出



タイトルは、モノクローム・セットの
ラフ・トレード時代のシングル曲から。
バンド名が「白黒テレビ」という意味らしいので、その辺りから。

で、この漫画では白黒映画をネタにしているんだけど…
中にテレビの画面として出てくる作品名を挙げてみると
「アンダルシアの犬」「無防備都市」「ふくろうの河」
「裁かるるジャンヌ」「詩人の血」「極北の怪異」
「イントレランス」「幕間」…という感じ。
何の事はない、自分が手元にソフト持ってる映画な訳。

…こういうのはあまり説明したところで別に面白い話でもないので
ふーんとでも思って頂ければよろしいんじゃないかと。





COVER ART WORKS
今回もデザインやレイアウトを、ぬきやま自身が担当していまして
そういった辺りもご紹介したいと思います。

ただ表紙カバーに関しましては、素材関係をお渡しした後は
デザイナーの方にお任せいたししましたので
こちらではぬきやまが作成した「仮データ」の方をお目に掛けます。

…本書のカラーページでは、
「ピンクの水着(だか下着だか)」と「金属」、さらに空や水の「青」
というモチーフで統一してみた感じでしょうか。



[表紙カバー01]



「In Your Eyes」の女の子。
建築現場の足場、って結構カッコいいんだよね…と思って。

でもまあぶっちゃけると、何か上手く「スジ」を隠すような
棒のある構造物ってないかなあ…と考えて
思い付いたのがこれってだけの話なんだけど。

ただ上記条件に、見事に答えてくれたのもまた確か。


[表紙カバー04]



左が「I Don't Like Monday」の子で
右が「He's Frank」の女の子。
「トラス構造物」を描こうと思ったんだけど…
なんか、ほとんど画面に入ってないな。
いやあ、下描きの段階で面倒臭くなっちゃったもんでねえ。


[表紙カバー折り返し02]



「Bird Of Paradise」の女の子。
今回の単行本のカラーページでは、上でも書いた通り
キャラは「水着」姿で統一した。で初めて描いたんだけど…
やっぱこの絵の(通称:ブラジル水着)はすげーわ。
なんか、格が違うと言うか…(性的な意味で)。



[表紙カバー折り返し03]



「Women In Uniform」の女の子。
椅子やテーブルだの、周囲の小物は画像検索で探したんだけど
案外出て来ないもんだね。

そりゃまあステンレス製家具だらけの室内とか、
冬場とかだいぶ寒々しいだろうしなあ。
寒い地方とか、皮膚がへばりつく家具とかいやだわな。



[カバー背表紙]



画像と見比べて頂けrば判ると思うけれど
今回の本では「背表紙」が最も、
ぬきやまのアイデアが反映していない部分。
でも別に気に入っていない訳ではなく、逆に「ははあ、なるほど」
と思わされたり。…勉強になりますな。



[中表紙]



左が「Two Of Us」の子で
右が「Think Pink」の女の子。
丸い穴の開いた金属板とか、水面の反射像とか
アイデアとか色々含めて結構気に入ってる絵。
多分絵板で色々描いた経験が役立っていると思う。

ただ着彩に関しては、もうちょっと夏っぽく塗れてたらなあ…


[目次]



左右とも「Kind Of Blue」の子。

カバー以外の本文カラーページのレイアウトは
ぬきやまが担当しております。
そのためロゴのフォントや色合いが
少々ちぐはぐなのは、大目に見てほしい所なのです。


[オブジェクト]



表紙や本文中に、配置する為に作った「オブジェクト」。
こちらのモチーフは「色相環」。…美術の教科書なんかに載ってる、
赤から青に段々と色が変化する環っかの事ね。

でもそのままだと「キカイダー01」のロゴの「0」みたいなので
色々いじっているうちにこんな風になった訳。





RELATED WORKS

今回関連して描いたイラストの仕事を。
単行本の方で大体「金属」に関するネタは
粗方出尽くしてしまったんだけど
それでも無い知恵を絞って思い付いたのが「楽器」。

金属の楽器と言えば、まあ先ずは「金管楽器」。
でも「サックス」が実は、金管楽器でないと知ってビックリしたよ。



[たちばな書店配布用メッセージカード]



「Kind Of Blue」の姉の子。
この子が持ってるのが「ソプラノサックス」って楽器なんだけど
…どう見ても金属製じゃん。どういう事だってばよ。

しかしネットで拾った画像を見ただけじゃ
どうなってるのかよくわからんな、サックスって楽器は。



[COMIC ZIN配布用メッセージカード]



「Kind Of Blue」の妹の子。
この姉妹は単行本だとカラーでの扱いが悪かったから
こちらで挽回させてあげようかなと。

で、この絵は「メロフォン」という楽器らしい。こっちは金管楽器。

しかしまた例によって、カードのサンプルが送られて来ないので
両方とも現物を見てないんすけど…
それこそ、どういう事だってばよ。


[販売促進用ポスター]



書店さんの店頭なんかに貼られるポスターすな。

と言うか作者本人が書店店頭で見るまで
存在を知らなかったという…(どないやねん)。


 
neu!
[サイン本]




書店さまのフェア用に描いた
サイン本の画像。
…こういうのもなかなか照れますな。




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