JUNK-ARTS ARCHAEOLOGY2 DEMOTRACKS



アーケオロジー2 デモトラックス(2003年10月発行)
ラフ画稿やイラスト類ををまとめたコピー誌

『…筆者がこれまで禁じ手にしていたような要素が山盛りで、
なんかもう鬱になって仕方ないけどもさ。 新刊がないよりゃマシ。
…そう云う訳で、冬はがんばる。
別に今回がんばらなかったとは思っていないけれど』
〈あとがきより〉




HEART OF THE SUNRISE



HEART OF THE SUNRISE(2003年08月発行)
「宇宙のステルヴィア」の本

『いつも同人誌を作る上で考えることは、(題材にする作品が)
「自分の土俵に引っ張り込めるか」どうかなんだよな。
そうでないと、まったく形にもならない(=描けない)。今回
「ステルヴィア」を選んだのも、…まあ「SFネタ」が振れるから、
と云うのはご覧頂いた通り(勿論、それだけじゃないけど…)。
でも、筆者がそんなにSFに詳しいのかと云うと、…あんまり
突っ込まないでほしいところなんだが、
一応、「土俵」ではあるんじゃないかな?…ただ、どうせやるんなら、
2356年の惑星位置から割り出した軌道計算とか盛り込んだり
するべきなんだけど、…そんなの無理』
〈あとがきより〉





CADENCE AND CASCADE



CADENCE AND CASCADE(2003年04月発行)
オリジナル・ゴシックロリータの本

『最近読んだ「レッド・ツェッペリン物語」(スティーヴン・デイヴィス著
中江昌彦訳/CBSソニー出版) と云う本から、漫画なんか
デッチ上げてみたよ。…まあ要するに本作は、レッドツェッペリンの
ギタリスト、ジミー・ペイジが当時13歳のグルーピー、ロリ・マドックス
と云う、冗談のような名前の少女に熱烈にアタックして、遂にモノに
してしまったと云う、うらやましいっつーか何とゆーかアレな、
ロック伝説がもとになっている訳。その後ロリは、
ペイジに冷たく捨てられてしまうと云う、あんまりなオチが
付いているんだけど(…ひでえヤツ)』
〈あとがきより〉




LIC&WNO



LIC&WNO-低強度紛争と世界新秩序(2002年12月発行)
「陸上防衛隊まおちゃん」の本

『…「低強度紛争(Low-Intensity Conflict)」とは、「亜国家主体と
国家主体との非対称な紛争である」(加藤朗著「現代戦争論」)。
つまり、現在世界が抱える問題、「テロリズム」との戦いのこと
でもある。「かわいいエイリアン」との戦いを、国家間の
「通常戦争」とすると、「LIC」は当然「かわいいテロリスト」との
戦争だ(…真面目な顔してなにを書いとるんだ、オレは?)』

『…本編26頁に登場する新型「みーくん」は、陸上自衛隊
2001年度からの中期防衛力整備計画(中期防)より開発される
「新戦車」と呼ばれるもの。公開された「イメージ図」から
それらしく作画。退役する74式の後継となる戦車なのだけど、
大幅なIT技術を導入したRMA(Revolution in Military Affairs
=軍事における革命)型となるらしい。「LIC対処」と云う事をまず
考えるとすると、装輪装甲車の方が有利だと思うが、
…まあ「みーくん」なんだから装軌型でなくちゃねえ』
〈あとがきより〉




JUNK-ARTS ARCHAEOLOGY1



アーケオロジー1(2002年10月発行)
各所で描いた漫画や、イラスト類ををまとめた本

『…さて、今回はイラストが中心なので、あんまり解説と云うのも
意味がないような気がするけど(まあ、やろうと思えば出来る)
漫画作品「○蔵2大怪談集 日本怪談・実録花嫁吸血魔
支那怪談・死棺破り抄」(←長い)についてだけ一言。
これは「新東宝」と云う映画会社で実際に起きた事が元になって
いるんだけど‥‥(知ってる?)。 駆け落ちかなんかした
池内淳子と云う女優が、会社に戻るための条件に
「汚れ役をやれ」と、大蔵貢社長に云われたという話。 その映画が
「花嫁吸血魔」。筆者はDVDで観てみたんだけど、池内淳子演じる
そのモンスターが、実は「コウモリ」だったと云うのにビックリ。
漫画でも描いた通りに、てっきり
「サル」の化け物だと‥‥いやあ、とんでもないねえ』
〈あとがきより〉




PEARL



PEARL(2002年08月発行)
「満月(フルムーン)をさがして」の本

『主人公の「神山満月(こうやま・みつき)」ってキャラは、のどに
「悪性腫瘍」があると云う設定なんだけど、ちょっと調べてみると、
満月の年齢で「喉頭がん」は珍しいケースになるみたいだ』

『ここでちょっと無責任に、満月の病状について素人診断を
してみよう(…悪趣味だな)。まず患部の部位は「声帯ごととること
になるからね」との若王子の台詞(以下引用は全て原作単行本
第1巻より)から「声帯」振動部のある、「声門部」と判断。
これは、音声酷使による物理的な刺激が「がん」発生の原因に
なったとも考えられるので(歌手を目指しているのなら尚更)
多分間違いないだろう。 そしてがんの進展の程度を診てみると、
「手術しようよ」との台詞から少なくとも「中期」以上のがんである
様なので、「声門下まで進展」していると思われる(T2)。
一方、「頸部リンパ節転移」は無いようだ(N0)。そして、
「頸部以外への遠隔転移」も無いと思われる(M0)。以上の分類
法を「TNM分類」と云い、喉頭がんの進展内容を簡潔に示すことが
出来る(…らしい)。つまり満月の病状は「TNM分類」法によると、
「声門部がんT2N0M0」となる(…ほんとか?)』
〈あとがきより〉




ONLY ME?



わたしだけ?(2002年06月発行)
「腐り姫」の本

『本書題名の「わたしだけ?」と云うのは、日本アンダーグラウンド
音楽の暗黒巨星、灰野敬二のファーストソロアルバムのタイトル
から。巻頭と巻末に載せた歌詞も、同アルバムのもの。
…全曲掲載と云うのが、男らしいでしょ?(現在、PSFから発売
されているCDには「捧げる」と云う曲も収録されているのだが、
オリジナル「ピナコテカ」盤アナログに準じている、と云うことで)。
詞を読んでみてなんとなく、「腐り姫」の世界観に合っている
かな、と思って(そうでもないか?)。うーん、でも、あんまり
くだらない事に灰野敬二を持ち出すと、マニアの人達に
殺されそうだ…こわいこわい(…つーか本心では、
こんな本で使って灰野氏に申し訳ない)』
〈あとがきより〉




PANGTANG



PANG TANG(2001年12月発行)
「フルーツバスケット」の本

『最近はどうも(前述したように)自分が一体なにを題材にして
本を作るのか、一寸先も判らない状況で仲々スリリングな活動を
送っておるよ。読者の方からは、「ネタがキッツい」とまで
云われるし。なんかもう、「ジャンクアーツ」ってサークルは、主催者
であるところの筆者にとっても、最早「アウト・オブ・コントロール」
かも知れない。‥‥うーん?そんな事云ってると
何かカッコいいみたいだけど、「病人」が出てくる
事だけは一貫しているってのもなんだかなあ‥‥』
〈あとがきより〉




THICK AS A BRICK



THICK AS A BRICK(2001年10月発行)
「リトルモニカ物語」の本

『漫画のタイトル「煉瓦の様に厚く」と云うのは、本書題名
「THICK AS A BRICK」の直訳。で、そちらはイギリスの
プログレッシヴロック・バンド「ジェスロ・タル」のアルバムタイトル
から採った。おっと、実際の邦題には「ジェラルドの汚れなき世界」
と付けられているのでお間違えなく。本書の表紙に流用したのが
つまり、「ジェラルド」のジャケットなんだけど、本作の
アナログ盤オリジナルは、新聞を模した変形ジャケに包まれて
いた(筆者は持ってない)。「リトルモニカ物語」をプレイして、
作品の中心に扱われている新聞、「リトルモニカ・タイムズ」から
連想したのがこれ。ストレートと云うんだか、なん何だか。
あと、20頁3コマ目の壁に掛かっている絵画は、
クルト・シュヴィッタース作の「デッサンA2、ハンジ」。
クルト・シュヴィッタースって云うのは、「メルツバウ」で知られる
‥‥‥まあ、現代美術家。だからどうした、と云われると
別にどうもしないけどな。一応、説明してみただけさ(←ヤケ)』
〈あとがきより〉




E.L.A.O.



E.L.A.O.(2001年08月発行)
「ラブひな」の本

『筆者が「浦島可奈子」のどこに、本を作るに至るまでの魅力を
感じたのかと云うと、以下の三つの要素が考えられるのでは
ないでしょうか。すなわち、「疎外感」「孤独」そして「オナニズム」。
「浦島可奈子」は当初、旧登場人物たちと「対立」関係にあった
訳ですが、その際に彼女のキャラクターの個性として際立つのは、
それらの「対立」により訪れる、深い「孤独」であり「疎外感」
だと思います。表面的に伺えるパーソナリティ、たとえば
「無表情」や「変装癖」と云った行動は、全て「孤独」や「疎外感」
を自身独りで埋めるための、まさに「ペルソナ」であった訳です。
それらの「オートマティズム」は「オナニズム」へと直結します。
他者を排斥するしかない、深い「孤独」は
「自己完結」を目指すしかないのです』
〈あとがきより〉


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